2018年8月29日水曜日

8月29日 水曜日

月に一度はブログを書こうと思っていた。
1ヶ月は私が思っていたよりずっと短かった。

それなら季節ごとに庭のことやら暮らしのことやら
書き綴ろうと密かに心のうちで決めた。

ところが夏はものすごい速さで過ぎ去ってしまった。


というわけで、月浦、すでに秋の風が吹いている。

ワレモコウが花をつけ、セイタカアワダチソウも咲いた。
庭に出ると虫の声があちらこちらから聞こえる。
バッタがピョンピョンしていると思っていたら、
コオロギがあちこちで跳ねている。
赤トンボも風にのってふわふわ飛んでいる。

秋の役者が出揃った8月終わりのゴーシュの庭は
思い切り鬱蒼としている。

今年はノラニンジンがたくさん咲いた。
実は私はこの花がとても好きで、数年かけてゴーシュの庭に積極的に誘致した。

散歩にでかけるたびに、道端に生えているノラニンジンを
根っこから抜いて持ち帰ったり、種を収穫しては庭に撒いたり。
努力の甲斐あって、野菜やハーブと競うようにノラニンジンが元気に茂っている。

ゴーシュの庭は不耕起栽培なので雑草と野菜やハーブが混在している。
このところ私が育てているものも、勝手に生えているものも
一生懸命成長しようとしているらしく混沌度が半端ない。

雑草の中に野菜を見つけて収穫する日々。
緑の中で緑の食べ物を探す。

虫の声を聞きながら今晩のご飯になりそうな野菜を収穫し、
あると料理のモティベーションが上がるようなハーブ類を収穫する。

庭の手仕舞いをするまであとひと月半ほど、
摘んできたものが食べられる幸せを堪能しようと思う。




2018年4月11日水曜日

4月11日

今日は雨降り。
庭のクロッカスが身を寄せ合って雨に打たれていた。
「身を寄せ合って」は比喩ではなく、うちの庭のクロッカスは
必要以上に密集している。

どうしてこんなにつめつめに球根を植えたの?と
時々質問されるけれど、これは私の仕業ではない。
ごくごく普通の間隔で植えたクロッカスが毎年少しづつ勝手に増えて、
年々窮屈になっていって今に到っているのだ。

雪が溶けたばかりの、ほかに緑がない庭の中でクロッカスばかりが色鮮やかに
そしてギュウギュウに咲いている。

晴れた暖かな日は、もっと自由に広がって咲いたらいいのに、と思うけれど、
今日のような雨降りの日は、集まって寒さに耐えているようにも見えて
頑張れ、と思う。

植えた本人は、暖かな家の中で珈琲飲んでいるのだから勝手なものだ・・・。


雨に濡れる庭を眺めながら、緑豊かな季節の庭を思い描き、
今年の庭仕事についてつらつらと考える。
ついでに今年取り組んでみたいと思っている仕事のことも、
読みたいなと思っている本のことも、
弓を張り替えて弦も新しくしてみようと思っているチェロのことも。


クロッカスが頑張ってる。私も頑張ってみるか・・・と思う。






2018年2月7日水曜日

2月7日

1月後半から2月初め、寒い日が続いた。
ここ洞爺湖町月浦で暮らす私の感覚で、「寒い」というのは
最低気温が−10℃のあたり。
最高気温が−5℃くらいまでしか上がらない。
これに加えて風など吹いてくれるとビジュアル的にも
寒さが強調された感じになる。

安定して寒い日が続くと
薪ストーブの火がしっかり保たれ
家の中は気持ちよいあたたかさとなり
窓から見える寒そうな景色とのコントラストも手伝って
しあわせな冬のできあがり、に思える。

日中の気温が0℃に近くなって良い天気になったりすると
妙に暖かく感じる。
実際積もっている雪は少しずつ溶けて
みるみるうちに「やる気のない冬景色」になってしまう。
冬好きな私としては、冬という季節には、
安定的に寒さを保ち、コンスタントに雪を降らせるように心掛けてもらいたい、
と常々思っている。


雪は音を消す。
雪を踏みしめて歩く朝の散歩は自分の足音を聞く時間。

薪を燃やして暖をとり、森閑とした白い世界の中で
私が私の足で歩いていることを体感する。


そんな北海道の月浦の冬の時間を大切に思う。


というわけで、日が暮れかかり、蒼い世界が始まろうとする空を見上げ
そろそろ、雪降らせてもらえないかなあ・・・と思う。

薪ストーブの横で
深煎りの珈琲を片手に本を読む。
外は雪。

そんな冬がいいなと思うのです。

2018年1月24日水曜日

1月24日

雨と風のお正月から始まった2018年、
雪が少ないまま、2度目の雨が降ったりして
どことなくやる気のない雪景色が不満だった先週末。

週明けから雪が降り、昨日はかなり本気の吹雪となった。
気温も下がって来て、家中のどの窓から外を見ても
「正しい月浦の1月」。

風もかなり強い。
強風に引かれ煙突の中を空気が動く音、八方を吹き廻す風の唸り。

こんな日は私も本気でカレーを作ろう、とふと思った。

スパイスをゆっくりオイルで炒めながら香りを出す。
タマネギをたくさん刻んで、飴色になるまで炒める。

風の音が強くなるほどに鍋の中のカレーに真剣に向き合う。
最後はストーブの上でしばらく煮込んでカレー完成。


夕方、訪ねて来た近所に住む友人が扉を開けるなり
「どうした!いつもと全然違う匂いがしてる、スパイシー!」
と言ったくらいだから、かなり異質なゴーシュが出来上がっていたのだと思われる。

一夜明け、昨日と打って変わって穏やかな朝。
明日はカフェオープンしたいので、まずは除雪。
続けてケーキの仕込み。
甘くて美味しそうな香りでスパイシーさを消さなければ・・・。

夕方、一旦外に出て、家に戻って確認。
ちょっとスパイス、勝ってるかも。


というわけで、急遽、チリビーンズ作りました。
明日のゴーシュはチリビーンズ、メニューにあります。
お試しください。